2006年10月12日

ニュージーランドの車生活1〜アウディとの出会い編1〜

ちろん、アウディとは、あの、車のAudiである。貧乏なくせにアウディとは何事か、100年早いと言われそうだが、まったくその通りであるたらーっ(汗)。だが、だからこそ憧れるのだ。元々、本国ドイツでは「中級官吏が乗る面白みの無い車」と言われ、長い間、日本でもメルセデス、BMWの陰に隠れていまひとつパッとしなかった(もちろん、好きな人は昔から沢山いるのだが)。デザインも長い間、メルセデスやBMWに比べて押しの弱い、地味なものだった。私自身もそれほど強烈に印象を持った事はなかった。第一、車なんぞは動けば良い、だけど釣りで道なき道に分け入っていくためには、やはりクロカン四駆じゃなければダメだけど、というあまり一貫性のない考えを車に対しては持っていた程度である。

れが、一念発起、やったるで、とばかりに人生やり直しだあと、今まで築き上げてきたものを全て投げ打ち、ニュージーランドへの移住を実行してしまった私が、換言すれば、貧乏になってしまってから、よりにもよって”高級車”アウディの魅力に取り憑かれてしまった。人は何かを失ったとき新たな何かを得るのだ、とはよく言ったものである。だが現実にこういう状況に直面してみると、そんな至言は余計なお世話でしかない。

ころで、移住当初はロトルアのアンが知り合いに頼んでくれて紹介してもらったところ(オークランド)にホームステイさせてもらっていた。ホームステイは自分で部屋を借りるよりはるかに経済的英語の練習にもなるし、慣れない生活をガイドしてもらえるし、孤独を感じなくても済むというメリットもある。食事はついているし、場合によっては洗濯・掃除もホストマザーがやってくれる。生来、不精な私にはもってこいのアコモだ。だが、そんな格安アコモで暮らしていても、生活費がきつかったので、セーブするために車を買うのはしばらく辛抱だと思っていた。

がそんなある日、ホストマザーと口論してしまった。私はよくつまらない事ですぐに他人と口論するのだが、すぐに忘れて、というか口論を経た後、逆に相互理解が進むので、それも悪いことじゃない位に常々考えている。だが、相手もそう思うとは、まったくもって、限らない。怒り狂ったホストマザーに「出ていけ!」と言われてしまったのだ。「おー、ちょうどそろそろ出て行こうかと思ってたとこだぜ!」などと心にもない事を売り言葉に買い言葉で言ってしまった。文字通り頭に血が上っていたので、そういう時には脳の血の巡りもよく、英語もスムーズだな、などと自分の英語について評論している余裕はその時にはなく、その後もしばらく口論は続いた。だが、最後の言葉を既にもう言ってしまっては、もうそれは動かせない、後戻りのできない状態に自らはまってしまっているのに気がついたのは、口論が終わって30分ほどしてからだった。。。

、アウディとは何の関係もない事をえんえんと書いてしまったが、実はこれが私とアウディとの出会いのきっかけだったのだ。引越しを余儀なくされた私は次の住処を探す必要があり、車の必要性に直面した。ニュージーランドはバスはある程度発達しているものの、公共交通機関は極めてプアなところである。なので猫も杓子も団地妻も有閑マダムも車に乗っている。人口に対して車を日常的に運転する人の数は圧倒的に日本よりも多いのではないか。そんな場所がら、引越し先を探すにあたっては、車がなくても探せるシティなどを中心に最初探していたが、やはりそのような所は当然高い。新聞広告などで目にする割安な物件に自然に目がいくのであるが、いったいどうやってその場所までバスでいけるのかがさっぱりわからない。よしんばわかった場合でも、一旦シティを経由しないと行けない、という状態だった。郊外と郊外は直接リンクせず、一旦シティを介するという風に交通のシステムが出来上がっている様だった。

こで私は思い切って、この際、車を買うことにしたのだ。だが、「車を探すのにも車が要る」という鶏と卵の関係が、私の前に立ちはだかる。面倒になった私は電車でなんとか行けるカーオークションを見つけ、何はともあれ、そこに見に行って見た。行って見ると、以外に激安車はあまり置いていない。ニュージーランドは自国に自動車メーカーはなく、ほとんどが日本からの中古車輸入である。それも日本では下取りに逆に金をとられるレベルの年式・走行距離の車ばかりだ。そんな車でも平気で50万、80万するのである。そんなボロボロの日本車にそんなお金を払う気がどうしてもしない私は、とにかく安いのを買おう、と思って、オークションの兄さんに「安いのから順番に見せてくれ」とお願いした。

初に見せられたのが、20年くらい前の韓国製の名前もわからないセダン。12万円くらいだ。値段は良いが、あまりにもボロボロでかっこ悪い(車なんぞは動けば良いという考えを忘れていた訳ではないが!)。次に見せられたのが、日産のNXクーペ。これは14万円くらい。やはりボロボロで、しかもあまり車として便利そうじゃない。

「マニュアルでも良いから、もうちょっと出物はないの?」と試しに聞いてみる。
「じゃあ、アウディは好きかい?」との答え。

あうでぃ?あー、あのイマイチ地味なドイツ車ね。ウン、嫌いじゃないよ。見せてみて、と見せてもらうと、それは1987年型のAudi80。これが掃き溜めの鶴の様に燦然と輝いていた!今まで見せてもらった中で一番綺麗で、しかも腐ってもヨーロピアン。バブルの時期に日本でも軽くヒットしたモデルだ。当時は金満オヤジが若い2号にマンションとセットで買い与える車としての定評があったのを憶えている。だが、16万円で、しかもヨーロピアン、見た目もそんなにボロボロじゃない現物を目のあたりにした私にそんなネガティブなイメージは湧いてこなかった。即効で半分決心して、

「試運転してもいい?」と聞いた。
オークションの兄さんは「おー、もちろんオーケーね」と言って、連れ出してくれた。

エンジンのかかりもスムーズで異音などもしない。アクセルを吹かしてもスムーズな吹け上がりだ。うん、良いぞと車に乗り込んだ。ドン、というドアを閉める時の音に、重厚さを感じた。ような気がした。

つづく

posted by Dobby at 04:46| Comment(3) | TrackBack(0) | アウディ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こっちに来る前は「NZを走っている車はドアの色が違う車だったり、鍵がしまらないようなボロボロの車ばかりだ」との情報だったので、実際に来て見て、一昔前の日本とほとんど変わらない光景にびっくりしました。95年くらいにバンバン走っていた車ばかりですものね〜(日本車占率80%くらいでしょうか?)それにしても、時々、メルセデスのハイクラスに乗っているキウイを見ますが「どんな悪いことをしてるんだろう?」などと疑ってしまいます(笑)
Posted by どんどん at 2006年10月13日 18:20
おー車購入までの流れが生活感があっていいですね。
アウディー、できれば写真で見たいですね!
Posted by gonta at 2006年10月13日 21:25
>どんどんさん
いますね、ハイクラス(笑)ベンツ・BM・アウディ、それにレンジローバー(いずれも型落ち中古ではなく最新モデル)が多いですね。ニュージーランドもバブル的な状態が続いているみたいなので、彼らもその波にうまく乗っただけで、悪い事してるわけでは無い、と思いたいですが(笑)

>gontaさん
有難うございます!お恥ずかしい貧乏生活感で見苦しいかも知れませんが(笑)写真は実はいつも使いたくなる(特に釣りの記事で大物を釣ったときなど)のですが、あえて今回のブログは写真なしいうわけのわからないポリシーでやっております(笑)そのうちやはり写真を使いたいという欲望に負けるかも知れませんが(笑)
Posted by 海外移住 at 2006年10月14日 05:20
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